首里花倉織 / 本麻 織八寸名古屋帯 (8/16更新分)
- 2025年8月14日
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琉球王朝時代、王家の妃や王女が夏衣として纏うために織られた、首里織の中でもとりわけ格式の高い織物、首里花倉織。

花倉織は、絽織と花織を交互に織り分けることで、市松や菱などの文様を表現する絹織物です。
二種類の綜絖を用い、複雑に打ち込むその技法は、極めて高い技術を要します。
絹糸の艶やかな光沢と、気品ある涼やかさを併せ持つ花倉織は、首里王府の美意識を今に伝える、貴重な琉球染織のひとつです。

こちらは、淡くやわらかな黄橡の地に、市松の意匠を織り出した単衣きもの。

横段の絽と浮き織が交互に配され、淡い色彩の中に織の表情が静かに浮かび上がるお品です。
光の加減や動きに応じてほのかな陰影が生まれ、布面に奥行きを添えます。織の意匠がここまで美しく映えるのは、無地ゆえの静けさがあってこそ。

合わせたのは、絹鼠と空五倍子色、二色の織り分けによる構成が静かな存在感を放つ、本麻の織八寸名古屋帯。
無地感覚のなかに、抑制の効いたモダンな趣を添えるお品です。

経糸には太さの不均一な手績みの麻糸を、緯糸は合成繊維のモノフィラメント(単一の太い繊維一本から構成された糸)を用いて織り上げられた、大変珍しい糸構成です。

乳白色から焦茶へのグラデーションをランダムに織り込んだ緯糸は、光を受けて繊細な陰影を映します。合成繊維ならではの透明感と艶に、手機ならではの揺らぎが重なり、布面に深い奥行きをもたらしています。

その意欲的な素材構成とストイックな意匠設計には、量産品にはない工芸的な美意識が宿ります。

麻のシャリ感と合成繊維の張りが織り成す凛とした地風。構成の妙が生み出す静かな佇まいと、素材のもたらす涼感が盛夏の装いを引き締めます。

工芸の美をさりげなく纏う、上質な夏の装いです。
8/16(土)の11:00にオンラインストアに掲載いたします。ぜひご覧ください。
※リンク先の商品はオンラインストア公開後に表示されます。