深い藍墨茶の地に、緻密な総蚊絣が全体に織り出された古代越後上布。
こちらは、国指定重要無形文化財・越後上布の技術継承を担う、小千谷縮布技術保存協会の制作者・中島清志さんによる作品です。極細の苧麻を用いた総蚊絣は制作の難度が非常に高く、手掛けることのできる職人はごくわずか。本場越後上布も手掛ける同氏が、手機で丹念に織り上げ、製織後には雪晒しの工程を経た、本場越後上布に引けを取らない品質のお品です。
古代越後上布は、苧麻を原料とする紡績糸「ラミー」を主に用い、緯糸には重要無形文化財・本場越後上布にも使われる手績みの苧麻糸を部分的に交えて織り上げられます。こちらのお品は、その混紡率が約20〜30%。均整のとれたラミー糸に、手績み糸の節や揺らぎが重なることで、奥行きある陰影と、手仕事ならではの柔らかな表情が生まれます。
非常に細く繊細な手績み苧麻糸は、湿度の高い環境で、地機でしか織ることができず、糸作りそのものにも数ヶ月を要します。その糸を経緯に用いる本場越後上布は、熟練の技を持つ限られた職人のみが製作にあたるため、年間の生産数はわずか20〜30反。その希少性と労力ゆえに、市場価格は高級車に匹敵するとも言われています。
古代越後上布は、素材や工程の一部を調整することで、より手に取りやすい価格を実現しながらも、越後上布が持つ涼感や風合いを存分に味わっていただける、貴重なお品です。
緻密な総蚊絣の中に浮かぶ線描きの意匠は、静謐な中にしなやかで凛とした美しさを演出。長襦袢と景色を透かすさらりとした濃地が、夏の装いに爽やかな涼感と気品を添えてくれるかと思います。
仕付け糸付きに未使用品として入荷いたしました。静かな気品を湛えた越後上布の美しさを、ぜひお手元でご堪能ください。
帯はこちら:城間栄順作 本場琉球紅型 紗紬地 松に枝垂れ桜 藍型
※モデル着用画像は色味がやや異なって見えます。商品画像が実物に近いお色味です。(モデル身長165cm)
古代越後上布 総蚊絣 線描き 中島清志作 証紙付き [仕付け糸付き未使用品] 身丈162 裄67
[寸法]
身丈(肩山から) / 162cm
裄丈 / 67cm
袖丈 / 49.5cm
前幅 / 24.5cm
後幅 / 30.5cm
[縫こみ(お直しできる寸法)]
身丈 / 12cm裄丈 / 5cm
袖丈 / 3cm
[素材]
表地 / 苧麻(経糸:紡績糸 緯糸:紡績糸・手績み糸)
衿裏 / 正絹
[色]
やや明度を抑えた藍墨茶 (参照:和色大辞典)
[商品の状態]
広衿仕付け糸付き未使用品
※撮影のためにモデルが短時間着用しております。
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