経糸には藍墨茶、緯糸には海松茶のからむしを用いて織り上げた、からむし織の八寸名古屋帯。
落ち着きある色調を背景に小格子が配され、その上を走る縦縞には浮織で絣柄が表現されています。苧麻のざっくりとした質感と相まって、工芸的な趣が漂うお品です。
からむし織は、イラクサ科カラムシ属の植物「苧麻(ちょま/青苧)」から取れる繊維を糸にして織り上げられます。重要無形文化財越後上布・小千谷縮の原料としても使用されており、かつては日本各地で栽培されていましたが、今となっては福島県大沼郡昭和村で生産されるのみとなった、大変希少な自然布のひとつです。
からむしの魅力はなんと言っても着込むほどにしなやかに、そして風合い豊かに育ってゆく過程。こちらはやや使用感がございますが、新品には無い味わい深い風合いのあるお品です。特筆すべきダメージや汚れはなく、丁寧に使われてきた様子がうかがえる、良いコンディションのお品です。
単衣時期から盛夏にかけて、夏紬や上布、高級浴衣などと合わせて。普段のお出かけや夏のお稽古、お食事など、気負わない夏の装いを軽やかに引き立ててくれるからむし織八寸帯。ぜひお手に取ってご覧ください。
着物はこちら:絹芭蕉 琉球絣柄 身丈159.5 裄65.5
※モデル着用画像は色味がやや異なって見えます。商品画像が実物に近いお色味です。(モデル身長165cm)
からむし織 八寸名古屋帯 小格子 絣柄
[寸法]
太鼓全長 / 114cm
太鼓幅 / 31.5cm
前部分全長 / 257cm
前部分幅 / 31.5cm[素材]
からむし
[色]
明度を落とした海松茶 (参照:和色大辞典)[商品の状態]
多少の使用感がありますが、目立つ傷汚れは無く、良いコンディションです。
胴部分の折り目にややくすみがございます。
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