深い墨色の地に、白の細縞が走る、諸紙布の八寸名古屋帯。
上質な和紙を細く割き、撚りをかけ糸として織り上げる諸紙布。通常は経糸に麻や絹が用いられますが、こちらは、経緯ともに和紙を用いた希少なお品。織機に経糸をかける際には、ある程度の長さと張力が求められるため、切れやすく継ぎの手間がかかる和紙を経糸に使うには、高い技術と手間が必要とされます。
細やかな縞の構成には、経緯の密度差や撚りの加減による揺らぎがあり、無機質になりがちな縞文様に、手仕事ならではの豊かな趣が宿ります。和紙の風合いを活かすため、あえて撚りをかけすぎず、大きな節が顔を出す様もこの帯ならではの魅力です。
自然布の帯には、張りや弾力があり、お太鼓の形を整えるのに馴染みが必要なこともありますが、紙布はしなやかでやわらかく、見た目に反して締めやすいのも特長のひとつ。さらに、経年による擦れたような質感や穏やかな褪色が加わることで、素朴で味わい深い美しさが引き立ちます。
単衣や盛夏のお着物はもちろん、控えめな透け感のため袷のお着物にも合わせていただけます。麻や苧麻などの自然布や、真綿紬や木綿に合わせて。それぞれの質感に寄り添いながら、奥行きある装いを演出してくれる一本です。
多少の使用感はございますが、特筆すべき傷や汚れはなく、大切に扱われてきたことがうかがえるお品です。
風合いと個性が共存する、手仕事の温もりを感じさせる諸紙布の八寸帯。装いの芯に、ひとしずくの趣を添えてくれる逸品です。ぜひこの機会にお手元にお迎えください。
着物はこちら:ムガシルク 無地 横段 野蚕糸 単衣 [仕付け糸付き未使用品] 身丈164.5 裄68
※モデル着用画像は色味がやや異なって見えます。商品画像が実物に近いお色味です。
諸紙布 八寸名古屋帯 縞 手織
- [寸法] - 太鼓全長 / 115cm 
 太鼓幅 / 31.8cm
 前部分全長 / 250cm
 前部分幅 / 15.8cm- [素材] 
 紙- [色] 
 明度を抑えた墨 (参照:和色大辞典)- [商品の状態] - 傷や汚れの見当たらない、とても良いコンディションです。 - ※撮影のためにモデルが短時間着用しております。 - その他質問・ご不明点はこちらからお問い合わせください。 

