南国の陽差しと風に育まれた、八重山の織の逸品、本場八重山上布。
八重山上布は、沖縄・石垣島を中心に織られる、手績みの苧麻を使用した伝統織物。強い陽射しと海風にさらされるこの地の自然の力を生かし、職人が手間暇をかけて生み出される逸品上布です。2024年には晴れて国の重要無形文化財にも指定され、その価値が改めて注目されています。
苧麻から取った繊維を一本一本手で績み、手括りや捺染によって防染した後、紅露(クール)や福木、藍など島に自生する植物から採取した天然染料で染め上げられます。染色された糸は乾燥を防ぎつつ手機で丹念に織られ、織り上がった反物は約10日間の天日干しで発色を深めます。その後、八重山上布ならではの工程である「海晒し」によって余分な色素が取り除かれ、色合いが安定します。仕上げには木槌で丁寧に布を叩き、独特の艶としなやかさを宿した美しい布地が生まれます。
こちらは、縦縞と四角の絣が規則正しく並ぶお品。均整のとれた細縞に浮かぶ素朴な絣が、張り詰めた静けさのなかに揺らぎを生み、独特のリズムを感じさせます。所々に配された藍の縞が、素朴な風合いに清涼感を添え、夏らしい爽やかさを演出しています。
さらりとした麻の手触り、光を含んでほのかに透ける薄手の生地、そして手織りによる柔らかな揺らぎ。そのすべてが相まって、着る人の所作に涼やかな陰影を添えます。
素朴さと洗練を併せ持つ八重山上布。その他の産地織物同様、作り手の減少により年々その希少性が高まっています。琉球の自然と人の技が紡ぐ、盛夏に映える特別なひと品。ぜひこの機会に、手にとってその魅力をご堪能ください。
帯はこちら:藤布 八寸名古屋帯 市松文 自然布
※こちらは証紙・反端は付属しません。風合いから本場八重山上布と判断しております。
※モデル着用画像は色味がやや異なって見えます。商品画像が実物に近いお色味です。(モデル身長165cm)
本場八重山上布 絣縞 草木染 手織り 身丈156 裄66.5
[寸法]
身丈(肩山から) / 156cm
裄丈 / 66.5cm
袖丈 / 49cm
前幅 / 23cm
後幅 / 29.8cm
[縫こみ(お直しできる寸法)]
身丈 / -cm
裄丈 / 2cm
袖丈 / 1cm
[素材]
表地 / 苧麻衿裏 / 麻
[色]
やや彩度を抑えた浅黄 (参照:和色大辞典)[商品の状態]
広衿仕付け糸付き
右袖付後ろに小さな薄点あくがございます。
左袖後ろに微かなシミがございます。
他微かな薄点あくが数点ございます。
いずれも着用時には分からない程度かと存じますが、神経質な方はご遠慮ください。
※撮影のためにモデルが短時間着用しております。
その他質問・ご不明点はこちらからお問い合わせください。

