深い草色の地に、間道と色とりどりの花を織り込んだ、読谷山花織。
沖縄本島中部、読谷村に伝わる読谷山花織は、かつて琉球王府への献上布として織られていた格式ある織物。緯糸を部分的に浮かせて文様を表す花織と、絣を併用した複雑な構成に、読谷村ならではの配色とリズムが加わり、独自の世界観を築いてきました。
沖縄にはさまざまな花織が存在しますが、琉球藍や福木、蘇芳など、自生する草木で染め上げた糸が用いられる読谷山花織は、温かみのある色彩が特徴。その優しさと親しみやすさから、気負わない日常着としても多くの人に愛されています。
こちらは、深い草色を背景に、赤茶や藍の間道と小さな絣を重ね、さらに代赭や芥子色の糸で繊細な花織を配したお品です。格子状に等間隔で織り出された花織は、端正な構成のなかに手仕事ならではの温かみが漂います。紬糸の節が浮かぶ地は、鈍い光沢を帯び、光の角度によって奥行きと陰影を生み出します。
琉球紅型や花織などはもちろん、素材感のある帯や塩瀬などと合わせて。控えめな華やかさと落ち着いた佇まいは、普段のお出かけをはじめ、観劇や展覧会など、様々な場面でお召しいただけます。
村の女性たちの願いが込められた花織の美しさと、古の琉球の感性を現代に伝える一枚。ぜひお手元で、その立体的な織の表情と、静かな力強さをご堪能ください。
帯はこちら:首里花織 紬地 八寸名古屋帯
※モデル着用画像は色味がやや異なって見えます。商品画像が実物に近いお色味です。(モデル身長165cm)
読谷山花織 間道 証紙付き 身丈168.5 裄丈68
[寸法]
身丈(肩山から) / 168.5cm
裄丈 / 68cm
袖丈 / 49cm
前幅 / 24.6cm
後幅 / 30.2cm
[縫こみ(お直しできる寸法)]
身丈 / 4cm裄丈 / 2cm
袖丈 / 2cm
[素材]
表地 / 正絹胴裏 / 正絹
八掛 / 正絹
[色]
大きく明度を落とした草色 (参照:和色大辞典)
[商品の状態]
広衿
傷や汚れの見当たらない、とても良いコンディションです。
浮き糸の毛羽立ちが多少ございます。
※撮影のためにモデルが短時間着用しております。
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