草木染による深みある地に、格子が浮かび上がる郡上紬の着物。
岐阜県郡上郡八幡に伝わる郡上紬は、経糸に玉繭から引いた節糸を、緯糸には春繭から紡がれた本真綿の手紡ぎ糸を用い、草木で染めた糸で手織りされる素朴な紬織物です。地元の暮らしに根ざした織物を、染織家・宗廣力三氏が再興されました。氏が確立した「どぼんこ染め」と呼ばれる独自の染色技法など、多くの手間と時間をかけて生み出される郡上紬は、その流通量の少なさから「幻の紬」とも呼ばれる希少な存在です。
こちらは、深い老竹色を基調に、樺色や榛色の縞、さらに代赭・深緋・黒を交えた横段で格子を表現したお品。地色の深い老竹色は、経糸に虫襖色、緯糸に青白橡が用いられており、節の表情と相まって、織り味に奥行きと深みをもたらしています。草木染と手紡ぎ糸ならではの自然な表情は、一見素朴ながら、抑制のきいた美しさと静かな存在感を感じさせます。
しっかりとした張りのある生地ながら、真綿ならではのやわらかさとしなやかさを備え、肌にやさしく寄り添います。着用を重ねるごとに風合いはさらに豊かになり、より身体に馴染んでいきます。
現在は生産も行われておらず、お仕立て上がり品との出合いも希少になりつつあります。
仕付け糸付きの未使用品として入荷いたしました。草木の恵みと人の手の確かさが結晶した郡上紬。この機会にぜひ、素朴さの中に光る工芸の美をご堪能ください。
帯はこちら:染名古屋帯 手描き 象 花更紗 紬地
※モデル着用画像は色味がやや異なって見えます。商品画像が実物に近いお色味です。(モデル身長165cm)
郡上紬 草木染 格子 本真綿 反端付き [仕付け糸付き未使用品] 身丈168.5 裄丈68.5
[寸法]
身丈(肩山から) / 168.5cm
裄丈 / 68.5cm
袖丈 / 49cm
前幅 / 24.6cm
後幅 / 30.2cm
[縫こみ(お直しできる寸法)]
身丈 / 7cm裄丈 / 2cm
袖丈 / 5cm
[素材]
表地 / 正絹胴裏 / 正絹
八掛 / 正絹
[色]
明度を抑えた老竹色 (参照:和色大辞典)
[商品の状態]
広衿
仕付け糸付き未使用品
※撮影のためにモデルが短時間着用しております。
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